2007年5月8日火曜日

語学者の味方・・・電子道具

日本語を勉強し始めた頃は、日本語に接触できるところは教室だけでした。或いは、日本語ジャーナルを購入し、一人で勉強することぐらいはできたかもしれません。しかし、それをわざわざ注文し、輸送の期間を待ち、一人で読む気にはなれませんでしたね。

無論、現在の状況は随分違います。インターネットを通して、言語学習もできるし、新聞も読めるし、国際交流もできます。心細く日本語ジャーナルを前にしていた昔に比べると雲泥の相違ですね。それだけでもありがたいですが、電子道具も驚くほど役に立つのです。最近はまっているのは・・・ニンテンドーDS!これは意外な発見でした。確かに、私はテレビゲームと共に育ったその最初の世代の一人なのですが、青春の頃から、殆ど手をつけていなかったのです。昔持っていたのは、携帯インベーダーゲームやMerlinでした。ビー、ブー、ブルブルブル、と単純な音をたて、電池を沢山食っていたこの類のゲームを思い出すと、懐かしい気持ちに襲われるけれど、同時にゲームの見事な進歩に感心してしまいます。

ところが、去年友人の家でDSに出合いました。その友人は確かに「脳を鍛える!」というようなソフトにはまり、私にもやらせてくれました。それが面白かったけれど、私の成績はあまりにも悪かったし、その後すぐに忘れてしまいました。しかし、暫くすると、DSで漢字の勉強も出来ると知り、興味が沸いてきました。皆様はもうご存知だと思いますが、DSの魅力は、スタイラスで漢字を書くことができます。私は典型的なワープロばかなので、 その欠点をかなり気にしていました。 (と言っても、自ら勉強することさえしていませんでした。)それで、いいチャンスを見計らい、購入してしまいました。勿論、ゲーム機だけでは勉強できないので、学習ソフトをいくつか比べ、結局「なぞって覚える!大人の漢字練習」にしました。

このソフトでは、漢字の勉強が非常に楽しいのです。高いレベルで始めるのは怖かったので、ゲームに個人情報を求められる時、歳を八歳にしてしまいました。それで、常用漢字を一年生レベルから復習させられました。各漢字の音訓読みも書き方も練習し、20字ごとに進級テストをします。それで、全ての進級テストに合格すれば、卒業テストに挑戦できます。これはもっと難しくて、その級の漢字から25の読み問題と25の書き問題がでてきます。得点が80%以上であれば、次の級の練習ができるようになります。

これはなかなかいい。自分が進んでいる!という楽しみがあるかるでしょう。やはり、語学の難しいところは、自分の上達を具体的に感じられないことなのでしょう。却って、「最近、ちっとも進んでいないなぁ・・・」と考えたりするので、勉強するムードにはとてもなれませんね。だから、ゲームソフトでありながら、「合格したね!おめでとう!」と言われると、やる気がますます出てきます。

が、それだけじゃないんですよ~。合格するときは「合」という字が成績表にはんこされますが、満点の場合は、はんこが「合」ではなく、「」という赤い字なのです。こんな工夫が私に効くのは恥ずかしいですが、やはり真実です。日本語を話したり、書いたりしていることは、失敗をすること方々同じですからね。言葉が口から出て行き、ちょうど引き戻せなくなったその瞬間にでも、「あ、大変!文法が間違っているんだ!」と悟ることもよくあります。だから、自分の日本語が上等だと、とても感じられません。従って、「貴方はとても優秀なんです」という敬意のこめた「」がいっぱい並んでいるところを見ていると、涙がでそうになるぐらいです。幼稚だな、と笑われてもいい。結果的に、六週間の間、漢字力が大幅に上がってきたような気がするので、この「なぞって覚える」に出合えてよかったです。これからも利用していきたいと思います。

これ以外にも色々なよさそうな学習ソフトがあるらしいので、現在のゲームは昔のと違って、単なるおもちゃとは言い切れませんね。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

とぼさん

なんの気無しに日本語を使っている私たちの日常を、
斬新な感性と言うフィルターを通して見る事が出来る、
大変興味深いブログでとても楽しめます。

一つ質問ですが、
当コメントのタイトルは、
「見方」?「味方」?どちらでしょう?
ちょっと気になりましたもので。

これからも新しい驚きを楽しみ、
そしてそれを少しだけ分けてください。

とぼ さんのコメント...

匿名さん、こんにちは。コメントをありがとうございます。

自分では気づきませんでしたが、匿名さんのおかげで、この投稿の大きなミスがわかりました。「見方」ではなく、「味方」というつもりでした。

早速元の投稿を直しますね。これからも気になることがあったら、ご遠慮なくコメントで教えてください。