2008年2月28日木曜日

とぼの通信簿

この間の投稿で発表しましたが、去年の秋から検定試験を三つ受けてきました。鉛筆を削っておいて、解答用紙を前にするのは久しぶりだったので、学生時代に戻ったような錯覚まで覚えてしまいました。さて、とぼの検定試験の結果はどうだったのでしょうか。このブログを応援してくださっている方々へ報告しましょう。

最初に受けたのは、10月の漢検三級でした。この試験のことを知ってはいたけれど、アメリカで受けられると思ってもみなかった。ところが、そのチャンスは突然訪れたので、受けてみることにしました。問題集とニンテンドウDSを使って勉強しておいたけれども、試験の会場で「字の留めや払いに気をつけて書いて下さい」と言われた時、そういう細部をあまり意識していない私は、焦ってしまいました。しかし、殆どの問題欄を埋めることはできたので、内容はまま大丈夫かな?と思いました。そして、結果が戻ってきたら、私の字は問題にされなかったようで、合格しました。

次は12月の日本語能力試験一級でした。アメリカで日本語を勉強した人なら、この試験のことを知っているもので、ずっと前から、こいつと対決する日がくるんだろうが、勝負はいつだ!という思いを胸に秘めながら、日本語の勉強を続けてきたわけです。恥をかきたくなかったので、しっかりと準備をしておくつもりでした。そして、読み書きのところは難しいけれど、聴解は楽だ、との噂を聞いていたので、文字・語彙の問題集と文法の問題集を中心に勉強してきました。が、試験の一ヶ月前に模擬試験をやってみたら、なんと、聴解の点を半分も落としてしまいました!それで心配していたけれど、仕事が忙しい時期でどうしようもありませんでした。

試験は12月の初めにアトランタにある大学で実施されました。最初の一時間は文字・語彙でこれは悪くありませんでした。しかし、その次の聴解はやはりダメだと思いました。質問は長いし、肝心なところはいつ出てくるか分からないので困りました。(私は直ぐに連想する性質なので、質問の途中で全く関係ないことを考えてしまって、回答の選択肢が出てくる時に、あ、やばい!と我に返ることもありました。)聴解は試験の25%だけですが、得点が悪ければ、合格水準の70%に達するのは難しいです。そして、模擬試験に比べ、今回の方は出来が悪かったんだろうな、と思ってしまいました。

それで少々暗い気分になっていたが、最後の読解・文法のところは割りとスムーズでした。最初のエッセイはあまりにもユーモラスなので、噴出しそうになってしまったが、何とかその気持ちを抑えて問題に取り掛かることができました。読解の問題のなかにグラフを解釈する問題が必ず一つあって、こういうのは英語でも落ちそうなので、それを最後までとっておいて、ゆっくりと解いてから鉛筆を置きました。ちらっと部屋を見回すと、終わったのは私だけだったので、時計をみると、まだ20分が残っていました。難しい問題に戻り、自分の回答をチェックすべきだけれど・・・どうも頭が回らなくなっちゃったようで、20分ぽかんと座っていただけでした。

さすが、難しい試験でしたが、結果発表を待つのも一苦労でした。しかし、この間届いた封筒から、その知らせが出てきました。聴解の得点はやはり一番低かったけれど、それでも80%でした。そして総合点を見たら、ほっと安心の一息をもらしました。

今日の話は長くなってしまいましたので、その続きを次回までとっておきましょう。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

とぼさん、こんにちは。

先日、とぼさんからメッセージをいただいた「日本語で書く外国人」を管理している者です。

早速最初の投稿からすべて読ませていただきました。日本語の能力も素晴らしいですが、それだけでなく内容もとても面白いですね。能力試験一級に合格しても不思議ではありません。

(お世辞ではなく)ブログに文章を書きためていったらそのうち関心を示す出版社が現れるかもしれませんよ。ブロガーではありませんが、日本語で詩やエッセイを発表しているアーサー・ビナードさんというアメリカの方がいらっしゃいます。興味がおありでしたらチェックしてみてください。

とぼ さんのコメント...

osawaさん、我がブログを紹介して頂き、そして、励ましのお言葉まで頂き、どうもありがとうございます。

私は、日本語で文章を書くことは、面白くてしようがありません。出版して頂くことを期待できませんが、いつか、そのチャンスが訪れたら、どんなに嬉しいことでしょう。実は、ブログの他にも原稿を書いておりますが、そろそろ、このブログの投稿でそれについてもう少し詳しく述べさせて頂きたいと思います。

ビナードさんのことを聞いたことがありますが、その作品はまだ読んでいません。エッセイだけでなく、詩まで書いていると考えると、正に語感が鋭い方ですね。是非読んでみたいです。

そして、osawaさんの活躍で我々外国人ブロガーは、大変お世話になっております。これからも頑張ってくださいね。