2008年2月22日金曜日

検定試験地獄脱出

去年の秋からついこの間まで、検定試験は私の日本語勉強の中心となっていました。十月に漢字検定試験三級、十二月に日本語能力試験一級、一月に漢字検定試験準二級でした。

これらの試験に挑戦してよかったと思っています。そうしなければ、いつもの勉強パターンが続いてしまい、新しい内容を覚えていなかったでしょうね。特に、漢字検定試験には、選択肢問題もあるけれど、漢字を自ら書く問題も多いもので、殆どパソコンでしか日本語を書かない私には、非常にいい勉強でした。(そして、買い物リストにもなるべく日本語を使っています。これは範囲のかなり狭いジャンルではあるが、せめて「豆腐」がやっと書けるようになりました。)


それから、日本語能力試験の為に新しい語彙と文法を勉強しました。全部マスターしたわけでもないけれど、実際に使っているのもあり、この試験の準備は予想していたより役立ったような気がします。


このように、検定試験を受けてみてよかったのですが・・・その勉強に追われていて、本をあまり読まなくなってしまったのが気になりました。そして、本を読もうとしても、何故か小説に手がのびませんでした。どうも、私の心は「創造的モード」から「現実的モード」にでも変わったようであった。


ところが、新年に入ってから、自分は小説に飢えていることに気付きました。それで、山本有三の「路傍の石」を中古で買って読んでみました。鉄橋からぶら下がる吾一君には、検定試験の忘れさせてくれるような真剣さと哀れと勇気がこもっていました。話が途切れたところで大変驚いたけれど、それ程私は山本先生の小説に惹かれたのである。感傷的な作品だと批判したければ、それは否定できないが、それでも私は「路傍の石」にちょっとした救いを感じました。

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